【知りたいBONSAI!Vol.3】知りたい!盆栽の歴史①

【知りたいBONSAI!Vol.3】知りたい!盆栽の歴史①

盆栽のことを少しずつ知り、その魅力に迫る「知りたいBONSAI!~ことしるべ盆栽講座~」の第3回です!
今回は盆栽作家 鈴木伸二氏に「盆栽の歴史」についてお聞きしました!


●盆栽の歴史
今でいう「盆栽」のはじまりは、約1,300年前の中国の壁画にまで遡ることができます。
その壁画では、浅い鉢(盆)に二つの石のような塊が載せられており、
さらにその上に植物が載っている様子が描かれています。
この浅い鉢(盆)に載せられた植物を何と呼んでいたかは定かではありませんが、
現代における「盆栽」についての最も古い証拠の一つとなっています。


章懐太子 李賢墓壁画 (706年 中国 陝西省)


●「盆景」→「盆山」→「盆栽」へ
日本では、平安時代に中国から入ってきた「盆景」が
日本独自の美意識を経て「盆山(ぼんさん)」と呼ばれ、
平安時代の貴族や鎌倉時代の武士階級の趣味として普及していきました。
日本の伝統芸能の能には「鉢木」、狂言には「盆山」という演目があり、
現代まで伝えられています。
「盆栽」という呼び名については、明治時代になってから使われ始めたようです。
明治時代以降も盆栽は粋な趣味とされてきましたが、
培養管理等に時間と手間がかかり、人々の生活環境の変化も相まって
次第に時間的に余裕のある熟年層の愛好者の方が多くなりました。

 

次回の「知りたいBONSAI!~ことしるべ盆栽講座~」では
引き続き「盆栽の歴史」について教えていただきます!ご期待ください!

 



  盆栽作家 鈴木伸二氏

・一般社団法人日本盆栽協会理事
・日本盆栽協同組合理事
・日本盆栽大観展運営委員長 など

高校卒業後、18歳でさいたま市盆栽町の藤樹園 浜野元介氏のもとに弟子入り。
5年の修行と1年のお礼奉公を終え、33歳で日本盆栽作風展内閣総理大臣賞を最年少で受賞。
以来、史上最多5度の受賞歴を持つ。
2017年4月27日(木)~30日(日)に開催された「第8回世界盆栽大会inさいたま」では
メインデモンストレーターを務める。
国内のみならず海外でも講演を行うなど、盆栽普及の為に活動。