本展では、日本や世界の美術品を「赤」と「青」で分けてみるという、新しい試みに挑みました。
今回は、古くから呪術などに使われていた「赤」のひみつに迫ります。
~展覧会の見どころ~
赤のひ・み・つ
昔むかし、「色」に名前のない時代がありました。
そんな時代でも、空に山に、花に鳥に、自然は色であふれていました。
そして何かに色をつけたくなった時、山や野にある色の土や石を使ったのです。
なかでも赤い土や石は人気でした。
中国の赤のひ・み・つ
その昔、“永遠のいのち”をゆめ見た中国の皇帝たちは、赤い粉の魔法の薬を飲んだといいます。
ところが効き目は正反対、多くの皇帝が命を縮めたとか。
赤い粉の辰砂には水銀という毒も入っていると知らなかったようです。
年をとることも、死ぬこともない、不老不死の薬。あなたなら何色でつくりますか?
昔の人は、聖なる力を赤色に感じていたのかもしれません。
他にも、アメリカ大陸や日本の赤のひ・み・つがたくさんあります。
是非、探してみてください。