本展の見どころ
1.大阪の美術館で初＆大阪だけで開催する、松園の大回顧展
2.重要文化財の《母子》《序の舞》をはじめ、 《草紙洗小町》や《晩秋》など珠玉の名品が大阪に集結
3.初期から晩年まで、松園の画業をたどる100件以上を展示
4.完成作に関連する表現豊かな下絵や素描（松伯美術館蔵）も、多数紹介
5.日本文化における“美”を再発見する機会

展 示 構 成
第1章 人生を描く 
日本の女性がそれぞれの年代を迎える姿を、松園は近世風俗画や浮世絵などを研究し、髪型や着物などを細やかに描き分けて表現しました。若い頃から松園は女性の一生を、季節の巡りになぞらえて描き、その生き方、在り方に着目しています。本章では、女性の人生を見つめる松園のまなざしを作品から読み解きます。

上村松園 《母子》 （重要文化財）　1934年　東京国立近代美術館 【後期展示】

第2章 季節を描く
四季折々に生きる女性の姿を松園は生涯にわたり描きました。これらの作品は松園ならではの品格と愛らしさに満ちて、広く親しまれています。本章では、春夏秋冬と巡りくる四季の風趣の中に息づく女性たちを描いた作品を取り上げ、松園が注ぐ温かく懐古的なまなざしをご覧いただきます。 

上村松園　《わか葉》　1940年　名都美術館 【前期展示】

第3章 古典を描く
松園は修業時代から古画の図案を研究し、伝統芸能、古典文学を画題に取り上げています。大正期前半には人物の内面表現を追求し、叙情性を打ち出しますが、 次第に内なる感情を凝縮し、気品高い古典の本質へ到達します。本章では、画題を伝統に求めた松園が画中の女性像を表現する手法に着目しながら名作の数々をご紹介します。

上村松園　《序の舞》　（重要文化財）　1936年　東京藝術大学 【後期展示】

第4章 暮らしを描く
松園は人々の日常の一こまを数多く描きました。明治期の作品は同時代の風俗にも目を向けましたが、昭和期の作品は、近代化する世の中から失われゆく風俗を懐かしむ気持ちが込められていきます。行事を楽しみ化粧を施し、家事にいそしむ女性たちの暮らす姿が松園の絵筆によって凛としてよみがえります。

上村松園《鼓の音》 1940年 松伯美術館【前期展示】

音 声 ガ イ ド 　

　音声ガイドのナビゲーターは俳優・木村多江さんに決定！
　　　　　　　
プロフィール：1971年、東京都生まれ。舞台役者としての活動を経て96年にドラマデビュー。ドラマ「リング」「大奥」などで注目を集め、多彩な演技力を活かし数多くの映画、ドラマに出演。現在、NHK-Eテレ「木村多江の、いまさらですが…」のMC、NHKBS「美の壺」ではナレーションを務めている。日本舞踊松本流の師範、野菜ソムリエ の資格を持つ。

　◇貸出料金：1台650円（税込）

関 連 イ ベ ン ト 

◆講演会「上村松園の生涯と画業の意義について」
登 壇 者 ：中村麗子 氏（東京国立近代美術館 主任研究員）
開催日時：2025年3月29日（土）14:00～15:30（開場：13:30）
会 　 場 ：大阪中之島美術館 １階ホール
定　　員：150人（先着順、事前申込不要）
参 加 費 ：無料※本展観覧券(利用後の半券可)が必要です。

◆講演会「上村松園の描く女性像の変遷」
登 壇 者 ：山田 諭 氏（美術史家）
開催日時：2025年4月26日（土）14:00～15:30（開場：13:30）
会 　 場 ：大阪中之島美術館 １階ホール
定　　員：150人（先着順、事前申込不要）
参 加 費 ：無料※本展観覧券(利用後の半券可)が必要です。

◆レクチャー「女性画家たちの20世紀」
登 壇 者 ：北原 恵 氏（大阪大学 名誉教授）、小川知子 氏（大阪中之島美術館 学芸員）
開催日時：2025年5月11日（日）14:00～15:30（開場 13:30）
会 　 場 ：大阪中之島美術館 1階ホール
定　　員：150人（先着順、事前申込不要）
参 加 費 ：無料 ※本展観覧券(利用後の半券可)が必要です。

◆担当学芸員によるギャラリートーク
開催日時：2025年4月16日（水）、5月22日（木）15:00～15:45
会 　 場 ：大阪中之島美術館 4階展示室
定　　員：30名（要事前申込）※受付開始は2025年3月18日10:00から。
参 加 費 ：無料 ※ただし当日ご利用になられる観覧券が必要です。

◆トークイベント「上村松園スタイルを楽しむ着物コーディネート」
上村松園が描いた気品ある女性像。松園は、その表情、ポーズ、構図、そして彼女らが身に着ける着物にも細部まで工夫を凝らしました。本イベントでは、「着物の楽しさ」をテーマとしたイラストを多く手がけるイラストレーター・松田恵美さんをお迎えし、松園が描いた洗練された着物について楽しく深掘りするとともに、松園の作品から着想を得た着物の着こなしをはじめ現代着物のコーディネート術をお伝えします。
　　　　　　　

登 壇 者 ：松田恵美 氏（イラストレーター）、小川知子 氏（大阪中之島美術館 学芸員）
開催日時： 2025年4月20日（日）14:00～15:00
会 　 場 ： 大阪中之島美術館 1階ワークショップルーム
定　　員： 30人（要事前申込）※受付開始は3月18日10:00から。
参 加 費 ：無料。ただし本展の観覧券（半券可）が必要です。

※最新のイベント情報は展覧会公式サイトをご覧ください。 

オ リ ジ ナ ル グ ッ ズ
クリアファイルやレターセットなどの定番商品から、 作品に描かれた着物や髪飾りをモチーフにした和小物まで、オリジナルグッズを多数ご用意。松園の美人画の世界を日常生活でもお楽しみいただけます。

◆仐日和 和傘
《三美人之図》で描かれた和傘を再現。会場にて受注生産で販売する、本展でしか手に入らないプレミアムなグッズです。
■その他のコラボグッズ
◆アトリエ染花 ヘアクリップ／ブローチ
◆鼓月 プレミアム千寿せんべい 

※コラボグッズ、コラボメニュー、スペシャルチケットなど詳細は展覧会公式サイトにてご確認ください。