開催期間:2019年9月14日(土)~2019年12月1日(日)
京都に生まれた北大路魯山人(1883-1959)は、はじめ書や篆刻(てんこく)の分野で活動し、30歳代終わりの1922(大正11)年に、生来の食に対する関心から「料理の着物」としての作陶に向かいます。
それは単なる食器づくりではありませんでした。彼は中世以来日本文化の核となっていた茶道を基軸とするわが国の伝統に触れ、一挙に陶芸の古典復興を代表する存在となりました。その活動はまさに<『美』を食す人>と形容できるものです。
かつて中国大陸や朝鮮半島からもたらされ、日本人によって守り伝えられたやきもの、そして日本で生み出された素朴な焼締めのやきものから鮮やかな色絵まで、長い年月をかけて積み重ねられてきたやきものの様々な美をすくい上げた魯山人の制作は、絶えず同時代の陶芸家たちを触発しました。
本展では、魯山人を中心に同時代の陶芸家たちの作品と、中国、朝鮮、日本陶磁など古典の名品も併せて展示し、現代陶芸の礎となった昭和時代を展望します。
魯山人と豊穣なる昭和陶芸の巨匠と彼らが学んだ古典の名品が一堂に
荒川豊蔵、加藤唐九郎、加藤土師萌、金重陶陽、川喜田半泥子、イサム・ノグチ、八木一夫など
明治時代以降の日本の陶磁器は、江戸後期に発達した技巧を引き継ぎながら次第に近代的な個性のある作風を目指しました。大正から昭和戦前期にかけての時代には中国、朝鮮および日本の古陶磁に注目する陶芸家たちが現れるようになります。
それはちょうどヨーロッパにおいてギリシア、ローマの古典を復興しようとしたルネサンスが新しい芸術世界を開いたことと同じであるといえるでしょう。陶芸家たちは近世から続く考証や新しい陶磁史の視点などを背景に、古陶磁の作風や過去の技法の復元を目指し、それを自からの足場とすることで次第に新しい造形を築き上げました。
-----展示構成-----
Ⅰ はじまりの中国陶磁-色絵・染付・青磁
Ⅱ 朝鮮半島のやきものへ-朝鮮陶磁、そして唐津・萩
Ⅲ 桃山陶へのあこがれ-織部・志野・黄瀬戸など
Ⅳ 名工との対話-日本陶磁 色絵・染付など
Ⅴ 書・漆・画
Ⅵ 枯淡の造形・土にかえる-信楽・伊賀・備前
Ⅶ 現代陶芸をひらく
-特別展示-
「魯山人と信楽」
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北大路魯山人 上賀茂神社にて
(撮影:イサム・ノグチ)
-----関連イベント-----
◆ギャラリートーク
10月13日(日)、11月10日(日) 午後1時30分から(1時間程度)
◆体験講座
「信楽水指・茶碗をつくる」(要事前申込)
日時:10月27日(日) 午前10時30分~午後4時 参加費:9,000円
講師:五代髙橋楽斎(信楽・陶芸家)
《お申し込み方法》
陶芸の森HP 申込フォームより
◆子ども向け体験講座
「お団子ねんどからお皿ができる!」(要事前申込)
日時:10月6日(日)午前10時~午後3時 参加費:子ども1,200円
《お申し込み方法》
所定の申込用紙に記入の上FAX(0748-83-1195) 詳しくは→こちら
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-----主な展示作品-----
北大路魯山人 色絵雲錦大鉢
1940(昭和15)年 八勝館蔵
仁阿弥道鉢 色絵雲錦鉢
江戸時代(19C前半)サントリー美術館蔵
北大路魯山人 日月碗
1937(昭和12)年 世田谷美術館(塩田コレクション)蔵
北大路魯山人 染付葡萄文鉢
1941(昭和16)年 世田谷美術館(塩田コレクション)蔵
北大路魯山人 萌葱金襴手鳳凰文煎茶碗
1939(昭和14)年 中野邸記念館蔵
☆★☆★☆2019年9月12日付京都新聞朝刊に掲載された特集紙面はコチラでもご覧いただけます!!
開催期間 | 2019年9月14日(土)~2019年12月1日(日) |
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時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日 ※ただし月曜が祝日の場合は開館、翌日休館 |
会場 | 滋賀県立陶芸の森 陶芸館 展示室 甲賀市信楽町勅旨2188-7 |
ホームページ | http://www.sccp.jp |
料金 | 一般800円(640円)、高大生600円(480円)、中学生以下無料 ( )内は20人以上の団体料金 |
お問い合わせ | 滋賀県立陶芸の森 0748-83-0909 |
主催/後援など | 主催:滋賀県立陶芸の森、中日新聞社、京都新聞 後援:滋賀県教育委員会、甲賀市、NHK大津放送局 特別協力:世田谷美術館、八勝館 |
備考 | ※会期中一部展示替えあり |