開催期間:2023年9月16日(土)~2023年11月19日(日)
日本では近世、上方や江戸で造られた金色の端正な仏像が荘厳空間や教義の象徴として全国各地の寺々の本尊として祀られてきました。一方、北東北―みちのく―では、ごく狭い地域や家々でのささやかな礼拝のために、地元の工人や僧が刻んだ仏像や神像が祀られることがありました。その粗末な素材、稚拙にも感じられる素朴な造形は、なんとも飾り気のない豊かな表情と愛嬌に溢れています。しかしその背景には、災害や飢饉、貧窮といった死の恐れに向き合ってきたみちのくの人々の切なる願いが込められています。本展では、そうした「仏像」のイメージを変えるような、素朴でいとしい、みちのくの仏像たちの造形と、その信仰のあり方を紹介します。
北東北ーみちのくー
江戸時代、全国の寺院では、上方や江戸で造られた金色に輝く立派な仏像がご本尊として安置されました。一方、小さなお堂や祠、民家の仏壇や神棚などにはその土地の大工さんやお坊さんたちの手による素朴でユニークな仏像・神像がまつられ、人々に大切に護られてきました。この展覧会では、青森・岩手・秋田の三県に伝わった約130点の仏像・神像をご紹介します。みちのくの厳しい風土の中、人々の暮らしにそっと寄り添ってきたやさしく、いとしい仏たちの魅力あふれる造形をご覧ください。
◆主な出展作品紹介◆
〇第1章 「ホトケとカミ」
≪如来立像≫
天台寺
岩手県二戸市
画像提供 東北歴史博物館
≪伝吉祥天立像≫
天台寺
岩手県二戸市
画像提供 東北歴史博物館
〇第2章「山と村のカミ 」
≪山神像≫
兄川山神社
岩手県八幡平市
≪蒼前神騎馬像≫
岩手県八幡平市某社蔵
岩手県八幡平市
≪厩猿像≫
二戸歴史民俗資料館
岩手県二戸市
〇第3章「笑みをたたえる」
≪観音菩薩立像≫
松川 二十五菩薩像保存会
岩手県一関市
〇第4章「いのりのかたち」
≪六観音立像のうち馬頭観音立像≫
宝積寺
岩手県葛巻町
〇第5章「ブイブイいわせる」
≪不動明王立像≫
個人蔵
青森県五戸町
≪多聞天立像≫
本覚寺
青森県今別町
≪達磨像≫
個人蔵
青森県南部町
〇第6章「やさしくしかって」
≪閻魔王像≫
黒石寺
岩手県奥州市
≪十王像≫
朝日庵地蔵堂
岩手県奥州市
≪鬼形像≫
正福寺
岩手県葛巻町
〇第7章「大工 右衛門四良」
≪鬼形像≫
右衛門四良作
法蓮寺
青森県十和田市
≪三十三観音坐像≫
右衛門四良作
法蓮寺
青森県十和田市
≪十王像≫
右衛門四良作
法蓮寺
青森県十和田市
≪童子跪坐像≫
右衛門四良作
法蓮寺
青森県十和田市
〇第8章「かわいくて かなしくて」
≪子安観音坐像≫
慈眼寺
青森県五所川原市
撮影 須藤弘敏(如来立像、伝吉祥天立像を除く)
【関連イベント】 〇記念講演会「みちのく いとしい仏たち」
〇トークイベント「私と仏像 ~”仏像沼”にはまってみた~」 みほとけ 《お笑い芸人、お寺・仏像研究家》 2015 年アイドルとしてデビューし、2016 年にはミス鎌倉を1 年間務めた。2018 年アイドル卒業後、仏像・お寺の面白さを発信するべく、自身を本名の「みほ」と「ほとけ」を掛け合わせ「みほとけ」と名乗り、ピン芸人として再デビュー。自称「お寺・仏像研究家」として年間100 以上のお寺を訪れており、拝観した仏像は1万体を超える。尊敬するものに近づきたいという気持ちから自身を愛する仏に扮して表現する「仏モノマネ」をSNS で公開するなど、活幅広く活動中。 〇ギャラリートーク 〇スペシャルトーク 〇ナイトミュージアム その他、素敵な笑顔のほとけさまを描く関連イベントなども開催中♪ |
☆★☆★☆2023年9月14日付京都新聞朝刊に掲載された特集紙面はコチラでもご覧いただけます!!
開催期間 | 2023年9月16日(土)~2023年11月19日(日) |
---|---|
時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日(ただし9月18日、10月9日は開館)、9月19日(火)、10月10日(火) |
会場 | 龍谷大学 龍谷ミュージアム 京都市下京区堀川通正面下ル(西本願寺前) |
ホームページ | https://museum.ryukoku.ac.jp/ |
料金 | 一 般|1600(1400)円 高大生| 900(700)円 小中生| 500(400)円 ※( )内は、前売りおよび20名以上の団体料金※小学生未満、障がい者手帳などの交付を受けている方、およびその介護者1名は無料※前売券は、2023年8月10日(木)~9月15日(金)まで、ローソンチケット(Lコード:54626)、チケットぴあ、セブンチケットほか主要プレイガイドなどで販売。※入館は、龍谷ミュージアムHPからのご予約優先制です。 |
お問い合わせ | 龍谷大学 龍谷ミュージアム Tel.075-351-2500 |
主催/後援など | 主催|龍谷大学 龍谷ミュージアム、毎日新聞社、京都新聞、NHK京都放送局、NHKエンタープライズ近畿 特別協力|浄土真宗本願寺派、本願寺 監修|須藤弘敏(弘前大学名誉教授) 後援|京都府、青森県、秋田県、京都市、京都府教育委員会、青森県教育委員会、岩手県教育委員会、京都市教育委員会、(公社)京都府観光連盟、(公社)京都市観光協会、KBS京都、エフエム京都 製作協力|NHKプロモーション 協力|龍谷大学親和会、龍谷大学校友会 |