開催期間:2018年3月28日(水)~2018年4月9日(月)
日本刺繍の普及をライフワークに、個展やワークショップに取り組んでいる日本刺繍作家・草乃しずか氏。一針一針に情感のこもった彼女の作品は国内や海外で高く評価されています。
本展では、着物や帯、屏風、小物など約100点を展示。繍仏に始まり服飾からアートへ広がっていく日本刺繍の世界をご紹介します。
"心に着せて"をテーマに、歴史上の女性たちへ思いを込めた振袖や、季節に合わせ桜をモチーフにした作品がみどころです。
くさの・しずか/石川県羽咋市生まれ。森山多喜子氏にフランス刺繍、丹羽正明氏に日本刺繡を学ぶ。日本刺繍の普及を生涯のテーマとし、展覧会やワークショップを精力的に行っている。「アトリエ草乃しずか」主宰。
【草乃しずか氏ご本人によるギャラリートークをおこないます】
日時=3月28日(水)、29日(木)、4月7日(土)、8日(日) 各日午前11時30分から
会場=美術館「えき」KYOTO
※事前申込不要 美術館の入館券が必要です
※混雑した際は、入館制限をさせていただく場合がございます
【初心者歓迎!刺繍を体験してみませんか】
○<アトリエ草乃しずか>の講師によるワークショップ
日時=3月28日(水)、29日(木) 各日午後1時30分から約2時間
会場=美術館「えき」KYOTO 南エレベータ前特設会場
内容=「桜の桐小箱」桜部分の刺繍
定員=各回12名
参加費=4,000円(税込)※材料費含む 糸きりはさみは各自でお持ちください
申込=3月3日(土)午前10時から電話(075-342-5692)にて先着順で受付
振袖『紫式部に寄せて』/振袖『出雲阿国に寄せて』
振袖『エカテリーナ』袋帯:唐花文錦(部分)
【ギャラリートークを開催しました】
開幕初日の28日と翌日の29日には、草乃しずか氏自らが展示の見どころを紹介し、多くのファンが詰めかけました。
会場に足を踏み入れると同時に現れるのは、いくつもの“桜”にまつわる作品。
季節に合わせた展示で、また草乃さんの作品を語るには欠かせないモチーフの一つでもあります。
若くしてお父様を亡くし、深い悲しみに沈んでいたとき、ちょうど咲いていた桜。「舞い上がった花びらが、きっと天国まで続いてつながっている」と、花びらの一枚一枚に、強い思いが込められています。
こちらは、70歳を迎えたときの心情を縫った作品。時間をかけ重なり、輝き始めた“心の年輪”を八重桜の花にたとえ、その質感を「刺し縫い」と呼ばれる技法で強調しています。
3つのつぼみは「勇気」「希望」「思いやり」を表し、100歳へ向けて大事にしていきたい気持ちとのこと。草乃さんの、これからの人生への決意が垣間見えます。
続いて見えてくるのは、開けた空間を囲む煌びやかな振袖の数々。その迫力に圧倒されます。
歴史上の女性に向けて作られたというこれらの振袖の注目点は、それぞれに施された技法だといいます。
この次のエリアでは、映像も用いながら、日本で生まれた8つの技法を紹介。さらに、日本の伝統的な文様を刺繍で表した作品がずらっと壁に並び、そのデザイン性と美しさも必見です。
会場後半は、草乃さんの創作意欲を感じる、リメイクをテーマにした展示です。
刺繍によってカーテンや小物に美しく蘇る古ぎれを前に、「タンスに着物を眠らせていませんか」と草乃さん。遺品の古い着物でも、刺繍を加えてリメイクすることで、その人が生きた時代とつながることができると話していました。
図録へのサイン会も行われました
★ギャラリートークは4月7日(土)・8日(日)の午前11時半からも行われる予定です。ぜひお越しください!
開催期間 | 2018年3月28日(水)~2018年4月9日(月) |
---|---|
時間 | 午前10時~午後8時(※入場は閉場30分前まで) |
休館日 | 会期中無休 |
会場 | 美術館「えき」KYOTO(JR京都駅すぐ・ジェイアール京都伊勢丹7階隣接) 京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 |
ホームページ | http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/ |
料金 | 一般800(600)円、高・大学生600(400)円、小・中学生400(200)円 ()内は前売および「障害者手帳」をご提示のご本人さまとご同伴者1名さまの料金 |
お問い合わせ | ジェイアール京都伊勢丹 075-352-1111(大代表) |
主催/後援など | 主催:美術館「えき」KYOTO、NHKサービスセンター、京都新聞 企画協力:アトリエ草乃しずか 協力:大和書房 |