Ⅰ 陶芸の森から海外へ
陶芸の森では新たな時代の動向を見据えて、海外の連携機関に滋賀をはじめ国内の作家を派遣、アーティスト・イン・レジデンスの在り方を模索しています。とくに海外における作家たちの創作活動は、現代の日本陶芸を象徴する動向ともいえるでしょう。異国の地に派遣された作家たちは、さまざまな出会いと発見から、何を見出してきたのでしょうか。作品が創り出されてゆく背景、〈ものがたり〉を作家自身の言葉を交えながら紹介します。

「とらとらオクトパス」2018年
山田浩之（日本）

「試作／焼締め輪花鉢・向付」2017年
迫能弘（日本）

<出品作家>
  迫能弘／高橋由紀子／藤田真理乃／武村和紀／藤本秀／篠原希／白木千華／工藤玲那／山田浩之／田中哲也／大谷工作室／岩村遠   <順不同>

Ⅱ 信楽での交流のなかで
日本屈指の陶産地・信楽は、国内外の作陶に関わる多くの作家が憧れる〈聖地〉ともいえるでしょう。そうした作家を受け入れる一大拠点として、陶芸の森では四半世紀にわたり、アーティスト・イン・レジデンス事業を展開してきました。信楽の陶土や薪窯また大物造りなどの技術、そして気候風土や人々との交流から、新境地を見出した作家も少なくありません。作家たちの感性を刺激した信楽の魅力を、彼らの作品を通して紹介します。

「イキペウラ」2017年
マティアス・リーマタイネン（フィンランド）
撮影=KENSEI



「Nursing Mamma」2011年
小出ナオキ（日本）
撮影＝岡野圭

<出品作家>
清水卯一／今井政之／和太守卑良／柳原睦夫／橋本知成／金理有／近藤髙弘／森野彰人／桑田卓郎／黒川徹／小出ナオキ／塩谷良太／アラン・ワット／アリソン・ブリトン／ヨリス・リンク／ナタリー・ラーデンマキ／ヴィクトル・マヌエル・ファレス／リチャード・ノトキン／キャサリン・サンドナス＆宮本ルリ子／トシコ・タカエズ／ジェニファー・リー／マルタ・パッチョン・ロドリゲス／トニー・ナツーラス／ヴィルマ・ヴィラバーデ／マティアス・リーマタイネン／リチャード・ショー／マリリン・レヴィン／ウォーレン・マッケンジー　<順不同>