銅の花器は、中国において宋時代以降、いけばなを生けるための道具として発達し、日本でもこれらを模倣した花器が数多く制作されました。
本展覧会では、銅花器の源流を紹介しつつ、富山大学芸術文化学部所蔵の大郷コレクションを中心とする、日本近代銅花器の数々をご覧いただき、近代青銅器の精緻な美しさをお伝えします。
京都国立博物館にて、凝然国師没後七百年 特別展「鑑真和上と戒律のあゆみ」を開催します。
戒律とは仏教徒が守るべき倫理規範です。5度に及ぶ失敗にもひるむことなく日本への渡航を果たした鑑真(688~763)は、中国の道宣(596~667)が集大成した律学を伝え、日本仏教の質を飛躍的に高めました。
そして、戒律を学ぶこと自体が「僧侶とは、仏教とはどうあるべきか」という問いに光を与える存在として扱われ、日本では仏教革新運動をリードする重要な意義を持ちました。
とくに、戒律運動の最盛期であった鎌倉時代には、唐招提寺の覚盛(1194~1249)、西大寺の叡尊(1201~90)、泉涌寺の俊芿(1166~1227)、東大寺の凝然(1240~1321)ら高僧が登場し、その薫陶を受けた律僧は民衆 のために数多くの社会福祉事業や造像活動を行い、文化史上に燦然たる光を放っています。
本展は、凝然国師没後700年を迎える2021年に、日本仏教の発展に大きな役割を果たした鑑真の遺徳を唐招提寺の寺宝によって偲ぶとともに、明治時代に至るまでの戒律のおしえが日本でたどった歩みを、宗派を超えた名宝によってご紹介します。
前期展示:3月27日(土)~4月18日(日)
後期展示:4月20日(火)~5月16日(日)
※一部の作品は上記以外にも展示替えを実施
日本を代表する美しい花木で、吉祥の花として古くから愛され多くの絵画や工芸品のモチーフとして取り上げられてきた「椿」。
本展では、椿をテーマにした美術品の収集で知られるあいおいニッセイ同和損保コレクションから、尾形光琳・乾山の工芸品をはじめ、横山大観・村上華岳・徳岡神泉・奥村土牛・堀文子などの日本画、岸田劉生・熊谷守一などの洋画もあわせた57点の作品を展示します。
橋本花・牧進・鳥海青児など、京都で紹介される機会の少ない作家の作品にも注目です。
豪華メンバーによる、椿をモチーフにした作品の数々をお楽しみください。
また、堂本印象美術館コレクションのなかから、
椿のほか桜、ぼたんなどの花木を描いた堂本印象作品21点もあわせて紹介します。
※本展は、2020年春に新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止となった展覧会を改めて開催するものです。
新しい生活様式に合わせ、楽しく健康寿命を延ばす
デジタルスタンプラリー「亰てくてくアプリウオーク」を開催します。
世界的なロックミュージシャンのデヴィッド・ボウイと40年以上にわたって交流を重ね、写真家としてボウイを撮りつづけた鋤田正義氏。中でも1980年に京都市内で一緒に過ごした時間は、今も鋤田氏の心に強烈に残っているといいます。過去の時間を整理しようと、ふたたび京都の街を撮り始めた鋤田氏。40年の時を超えて、ボウイが愛した京都の今をたどる旅が始まります――。
2019年秋に急逝した染織史家・吉岡幸雄氏を追悼し、その業績を回顧する没後初の展覧会を実施します。
吉岡幸雄氏は江戸時代末期から続く染色工房「染司よしおか」の五代目当主で、染織の研究者でもありました。吉岡氏は古来の文献や伝世の染織遺品を研究し、伝統の色彩を求め、社寺の祭祀や古典文学に表される装束の再現・復元に力を尽くしたのです。
本展では、吉岡氏の美への憧憬と本質を見極める眼、そしてあくなき探求心によって成し遂げられた仕事と蒐集の軌跡を紹介します。
※会期中展示替え有
前期:1月5日(火)~2月21日(日)
後期:2月23日(火・祝)~4月11日(日)
1859年、横浜港の開港以降、横浜や東京には、日本中から500を超える陶磁関係の業者が集まり活動を成し、陶磁器産業の中心地となりました。全国の陶産地から素地を取り寄せて輸出向けの絵付けや装飾を施した「横浜焼・東京焼」が誕生。優美で精緻を極めた品々は万国博覧会などへの出品を機に、外国人に人気を博すと、その優美かつ類稀なるデザインでジャポニスムブームを巻き起こし、横浜港から大量に輸出されました。世界に羽ばたいていた横浜焼・東京焼は、輸出品のため、国内には残されておらず、「幻の陶磁器」といわれています。本展では、国内随一のコレクター・田邊哲人氏によって収集された里帰り作品を中心に、日本に現存する優品約140件を一堂に紹介し、超絶技巧と呼ばれる「職人技」の魅力にせまります。
動物写真家・岩合光昭が監督、撮影した「ネコ」ドキュメンタリー映画第2弾が写真展になりました。
岩合光昭が、世界中のネコと出会い、心から撮りたいと願ったネコの“家族愛”。流れゆく季節の中でふたつの舞台を見つめます。ミャンマーのインレー湖。湖上に建つ小さな家にネコの家族とヒトの家族が暮らしています。寄り添い共に生きる絆が、美しい水面に輝きます。北海道の牧場では、たくさんの母ネコ、オスネコ、そして子ネコたちがまっすぐに生きています。時に温かく、時に厳しく、ネコたちは成長し、自分なりの新たな世界を築いていきます。
あるがままに……水と大地を舞台に繰り広げられる、ネコたちの愛と絆の物語です。
伝統文化を千年以上にわたって育んできた街・京都が生んだ日本画の天才、竹内栖鳳。かつてアトリエがあった嵐山で、一世を風靡した栖鳳の動物画と風景画の大作をはじめ、師である幸野楳嶺、四天王と称された同輩たちや個性豊かな教え子らの作品も併せてご紹介します。
※1/30から開催の予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、会期を変更しております。
藤原定家による100首の秀歌撰『百人一首』と、百人一首に選ばれた歌人のひとりである、紫式部が記した『源氏物語』。この二つに焦点を当てた展示を開催します。千年以上の時を超えた、魅力あふれる貴族文化の一端をご紹介します。
※1/30から開催の予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、会期を変更しております。
球春到来!新しいチームで京都府の学童軟式野球の頂点を競う「春の中信杯」が始まります。子どもたちの野球人生の出発点を見つめつづけてきた本大会は、今回で50回目の節目を迎えます。
なんとなくわかったような気がしている「視覚文化」について理解を深めるための連続講座を開講します。
「視覚の文化地図」をテーマに、美術(浮世絵/日本画/洋画)、写真、マンガ、ポスター、装丁、テレビCMなどを題材に専門家が「視覚文化」を語ります。全8回。
是非お申し込みください。
2008年より10年以上にわたり開催してきました「京都 日本画新展」。京都ゆかりの若手作家たちが日本画を描くことを応援し、その活動の場を提供してきました。現在では本展に出品した多くの作家が多方面で活躍しています。今回も京都ならではの日本画展として「京都 日本画新展」を開催します。大賞、優秀賞、奨励賞受賞作をはじめ、推薦委員から推薦を受けた20~40歳代までの39作家の作品を一堂に展覧。あわせて推薦委員の新作等も発表します。
※作品は大賞 石橋志郎「Tone」
※美術館「えき」KYOTOでの展示は終了いたしました(2月8日)