⽇本画壇の巨匠と⾔えば、誰もが名を思い浮かべる横⼭⼤観。彼の描いた富⼠⼭の絵は、圧倒的な存在感をもって我々の記憶に刻まれています。
しかし、⼤観の画⾵は当初から⼤衆に受け⼊れられたわけではなく、むしろ斬新すぎたため、「伝統を台無しにしている」という批判も受けました。これに対して⼤観は、盟友・菱⽥春草と共に⻄洋画や琳派などの古美術研究に励み、新しい画⾵を確⽴していきます。
本展では、日本画に新しい風を吹き込んだふたりの画家と、福田コレクションが誇る東京画壇たちの作品、近代日本画の魅力に迫ります。
ネズミから始まりイノシシで終わる⼗⼆⽀は、⽉⽇や時間を知るために定められ、その起源は古代中国にさかのぼるとされています。
⼗⼆⽀にいきものが当てはめられた理由については様々な説がありますが、⽇本では⾃分の⼗⼆⽀を知らない⼈はいないと⾔えるほど浸透しており、多くの⼈々に愛され、多くの芸術家たちの題材となり、絵画や⼯芸作品に表現されてきました。
本展では、江⼾時代初期の画家・狩野探幽の巨⼤な「雲⿓図」、前⽥⻘邨「宇治川の先陣争い」の⾺をはじめ、⼗⼆⽀に選ばれた「いきもの」たちの作品を展⽰します。
同時に、⻑沢芦雪筆「猫と仔⽝図」、歌川広重筆「美⼈と猫図」など猫を描いた絵画をはじめとして、⼗⼆⽀に選ばれなかった「いきもの」たちの作品も展⽰します。また、川合⽟堂「鵜飼図」など嵐⼭の周辺に⽣息する「いきもの」も併せて紹介します。
読み書きや自分の考えを整理して表現する力を養うことを目的に2007年から開催している「京都新聞小・中学生新聞コンクール」を今年も開催します。テーマを決めて、自分だけの新聞を作ってみましょう。みなさまの力作をお待ちしています!!!
新聞に親しみ、子どもたちの情操・学習能力を育んでもらおうと、第16回「京都新聞スクラップコンクール」を開催します。新聞を読んで、スクラップ作品をつくってみましょう。みなさんの個性豊かな作品をお待ちしています!
【事業終了のお知らせ】
「京都新聞スクラップコンクール」は2020年度をもちまして事業を終了させていただくことになりました。何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。たくさんのご応募、誠にありがとうございました。
京都市京セラ美術館の新館「東山キューブ」にて、国際的に活躍する現代美術作家で京都とも縁の深い杉本博司氏の個展「杉本博司 瑠璃の浄土」を開催しています。本展は、新たに制作された蓮華王院本堂(三十三間堂)中尊の大判写真を含む「仏の海」や、世界初公開となる大判カラー作品「OPTICKS」シリーズなどを展示します。また、ヴェネツィアやヴェルサイユ宮殿での展示を経て《硝子の茶室 聞鳥庵(モンドリアン)》が同館の日本庭園にて日本初公開されます。
「世界文化自由都市宣言」40周年を契機に、文学の更なる振興とともに、京都の歴史と幅広い魅力の再認識、「文化都市・京都」の更なる発信につなげるため、2019年4月、京都文学賞は創設されました。
第1回募集では、一般・中高生・海外の3部門で計537点の作品、定員40名に対し87名の読者選考委員の御応募を頂き、一次、二次、最終選考を経て、一般・中高生部門の各受賞作品2作品及び海外部門の奨励作2作品が選定されました。一般部門の受賞作2作品は協力出版社からの刊行が予定されています。
今回も、「京都」を題材とする小説と選考に参画いただく読者選考委員を募集します。
大きな困難に直面するいま、これまでの枠にとらわれない、皆様の「京都」を描いた物語をお寄せください。ことばの力で、新たな希望のあかりを灯すような作品を心からお待ちしています。
「第72回全京都女子ソフトボール大会」を開催します。
小学・中学・高校・レディースの4部門で行います。
ご声援ください。
※今大会は高校の部は8月、その他の部門は9月に開催します
透明樹脂にアクリル絵具で金魚を描くという斬新な技法で注目を集める現代美術作家、深堀隆介。描かれた金魚は、まるで生きているかのような圧倒的な立体感で見る者を魅了します。一連の金魚作品は国内はもとより今や世界的にも高い評価を受け、近年ではライブペインティングやインスタレーションにも力を入れ、表現の幅を広げています。
本展では、愛しい金魚を四季で表現する展示をはじめ、初期の作品を含んだ代表作百余点により、深堀隆介の創作世界を紹介します。
日本では、くらしを彩る芸術の中に自然をさまざまに取り入れ、表現してきました。特に京都は、くらしと自然と芸術が密接な関係を築いてきた街として、今もなお人々を魅了しています。
季節の移ろいを把握する目安として、日本では二十四節気という季節の区分が用いられてきました。本展では、この二十四節気に沿って、自然現象、草花や生物、祭り、行事などを同館コレクションから選ばれた美術・工芸作品の優品を通して紹介し、一年を通じた京のくらしと自然、芸術の豊かな関わりを体感していただけます。
(北沢映月《祇園会》1936年/絹本・着色)
古来より風光明媚な景勝地として、親しまれてきた湖国・滋賀。
琵琶湖を抱くこの地は良質の陶土を育み、豊かなやきもの文化をつくりだしてきました。そうした風土や伝統に魅せられ、今日でも幅広い作家たちが活動しています。
湖国での暮らしのなかで、彼らは何に興味や関心をもち、作品に表現しているのでしょうか。本展ではこの地の風土と伝統そして交流のなかで、活動を繰り広げる彼らの作品と<ことば>を紹介。現代の多彩な陶芸を展望しながら滋賀の魅力に迫ります。
近代日本画に魅了されたホクト株式会社の創業者・水野正幸氏が長野市に創設した水野美術館。そのコレクションから、風光明媚な花鳥図や山水画、時節ごとの装いに身を包んだ麗しい美人画などを厳選してご紹介します。横山大観、菱田春草、上村松園ら近代日本画の巨匠たちが描いた「日本の美」をお楽しみください。
象(かたち)の会は、異なった分野で仕事をしている人たちが集まり、美と技を追求することを目的に発足しました。この作品展はお互いの精華を確かめ合い、親睦を深め、切磋琢磨する場です。同人展にお越しいただき、みなさまのご批評をいただければ幸甚に存じます。
祇園祭の山鉾巡行は、京都の夏を彩る風物詩として長く親しまれています。舶来の懸装品や美々しい飾金具、そして、故事や伝説の物語を体現した意匠の数々など、多様な装飾品で彩られた絢爛豪華な山鉾の姿は、多くの人びとを魅了してきました。本展では、日本を代表する祭りとして世界に認められた祇園祭の、山鉾を彩る華麗な装飾を紹介します。
住友グループの礎を築いた第15代当主・住友吉左衞門友純(号:春翠、1864~1926)は、実業のかたわら芸術文化にも力をそそぎ、西洋絵画を積極的に収集しました。
住友洋画コレクションは、1897年(明治30年)の欧米視察の際、パリで春翠が印象派のクロード・モネの油彩画を2点購入したことが始まりです。今から約120年前に将来された2つのモネ作品は、日本に最初期にもたらされたモネの真筆として、記念碑的な位置を占めています。
春翠によって収集された作品群は子弟たちに継承され、今に伝わっています。本展では、モネからはじまった住友の洋画コレクションの軌跡を、明治から昭和にいたる時代や社会の動きを背景に、住友親子3人の収集のエピソードを交えてご紹介いたします。
本展は、開館の延期により未公開になっていた「京都の美術 250年の夢 最初の一歩:コレクションの原点」の再展示です。
京都市美術館のコレクションの「最初の一歩」がどのような内容であったのか、87年の歴史を遡って紹介する特別企画です。開館3年目(1935年)の春に初めて開催した「本館所蔵品陳列」に出品された、コレクションの原点となる所蔵作品47点を一挙に展示します。
約60年にわたる画業において、花鳥・人物・風景・神仏・抽象など幅広いテーマで多くの作品を描いた日本画家・堂本印象。
本展では印象が描いた、絵画の登場人物に注目します。
古今東西をテーマに繰り広げられる場面からは、描かれた人物たちの会話やつぶやきが聞こえてきそうです。
同時代の人物はもちろん、歴史上の人物や神、仏、仙人まで!
豊かな表情をもつ彼・彼女らの立場や関係性を探りながら、音声を想像してみることで、印象作品に親しみを感じてみてください。
18世紀の京都には、近年特に人気の高い伊藤若冲(1716-1800)をはじめ、多くの画家が活躍しました。
その中で、円山応挙(1733-1795)は、現在の京都府亀岡市で生まれ、狩野派の流れをくむ鶴澤派の画家・石田幽汀(1721-86)に入門し、狩野派の基礎を学んだ後、滋賀県大津市にある円満院門跡の祐常門主の支援を得て、「写生」を重視した絵画に取り組み人気を得ます。さらに、「写生」を基本としながらも、現実には存在しない龍や、見たこともない中国の風景や人物などを描くことに挑戦しました。
応挙の弟子である長沢芦雪(1754-99)は、応挙とは違う独自の作風を追求し、本物よりも大きなサイズで虎を描いた「虎図襖」(和歌山・無量寺)や、3cm四方の紙にたくさんの羅漢を描いた「五百羅漢図」など、ユニークな作品を数多く残しています。本展では、円山応挙と長沢芦雪の作品を展示し、ふたりの画風の変化や、同じ題材を描いた作品なども比較して、ふたりの画家の魅力に迫ります。
青物問屋「枡屋」の長男として家業を継ぐか、絵に専念するかという葛藤に苦しんでいた伊藤若冲は、禅僧などの支援者を得て、絵を描くことに専念します。その後、亡くなるまで新しい技法や表現を探求し続けました。本展では、最初期の作品とされる初公開の「蕪に双鶏図」から、晩年までの作品と、若冲に影響を与えた禅僧や同時代の画家たちの作品も展示し、若冲作品の魅力と背景に迫ります。
悠久の歴史の中で育まれてきた京都の伝統・文化を学び、継承するために。
京都造形芸術大学では、2020年度春期「京都学」講座を京都市および京都新聞との共催により開講します。これに合わせて市民等の受講生の募集を行います。
1200年の悠久の歴史の中で育まれてきた京都の伝統・文化をより深く学び、継承していくために、「京都で育まれてきた日本の伝統と文化」をテーマに、京都の各界でご活躍の皆様を講師にお招きし、各々の視点から「京都」の魅力を語っていただきます。
《劇場》《海景》等の写真シリーズで世界的に知られる現代美術作家・杉本博司氏。
細見美術館では、自身のコレクションで床飾りのしつらえを行った「趣味と芸術ー味占郷」展(2016)、リスペクトする謎のコレクター夢石庵の美意識を再現した「末法」展(2017)と、杉本氏の視点で日本美術を紹介する展覧会をこれまでに2回開催してきました。
第3回目となる今回のテーマは「表具」。
本展は、杉本氏が自身の作品や古今東西の蒐集品を独自のイメージやセンスで新しい姿に仕立てた”杉本表具”を展観する第一部と、杉本氏が細見コレクションから選んだ作品と”杉本表具”が競演する第二部からなる二部構成で、数寄者・杉本氏の美意識と表現世界に迫ります。
※会期中展示替え有
前期:4/4(土)~7/12(日)
後期:7/14(火)~9/6(日)