「漢字」は、中国文明の中で生まれた古代文字でありながら、誕生以来3000年の長きにわたって、人々に愛され使われ続けています。その時代に最もふさわしい形で表現され、読みやすさや書きやすさ、そして美しさを模索され発展してきた、世界で唯一の文字です。
この秋に迎えるMIHO MUSEUM開館20周年を前に、同館の古代オリエント・中国コレクションを厳選した特別展です。
時代や地域を超えて、必然的な造形性と、その奥に秘められた、人々の美しいものを希求する心が生み出した美術品の数々をご堪能ください。
長崎に始まり大阪から江戸へ、やがて日本中の人々を魅了した和ガラスの器は、日々の暮らしを豊かに洗練させるアイテムであり、大名たちの贈答品でもありました。日本有数の江戸ガラスコレクションである瓶泥舎(びんでいしゃ)コレクションから、代表する逸品180点が一堂に会します。
やきものの〝うつわ〟は、世界各地でつくられ暮らしの中で用いられています。また、現代陶芸において〝うつわ〟は、用途を離れやきものの美を表現するテーマの一つになっています。
本展では、欧米各地域、オーストラリアや日本など、世界の陶芸家たちがうつわの中でドラマチックに繰り広げる、美の競演をご覧いただきます。
千家と樂家で今日まで続く「縁」は、千利休と樂家初代・長次郎との出会いから始まりました。また、その後の本阿弥光悦との出会いも、徳川将軍家や前田家などの有力大名と縁をつなげ、引き合わせるなど大きな意味を持ちました。本展では当代吉左衞門の友人・萩焼十五代坂倉新兵衛氏の作品を展示するなど、樂家とさまざまな「縁」のある作品を紹介します。
流れるような曲線による構成を特徴とするアール・ヌーヴォー。本展では、1889年と1900年のパリ万国博覧会を軸に、釉下彩を伴ったセーヴルやロイヤル・コペンハーゲン、マイセンといったヨーロッパの名窯を中心に、上絵付や結晶釉などの加飾による作品をまじえ幅広く展示します。さらに、日本との結びつきを示す作品、および関連するリトグラフや素描、書籍を併せた約180件の展示で、多彩な様相を紹介していきます。