この秋に迎えるMIHO MUSEUM開館20周年を前に、同館の古代オリエント・中国コレクションを厳選した特別展です。
時代や地域を超えて、必然的な造形性と、その奥に秘められた、人々の美しいものを希求する心が生み出した美術品の数々をご堪能ください。
長崎に始まり大阪から江戸へ、やがて日本中の人々を魅了した和ガラスの器は、日々の暮らしを豊かに洗練させるアイテムであり、大名たちの贈答品でもありました。日本有数の江戸ガラスコレクションである瓶泥舎(びんでいしゃ)コレクションから、代表する逸品180点が一堂に会します。
やきものの〝うつわ〟は、世界各地でつくられ暮らしの中で用いられています。また、現代陶芸において〝うつわ〟は、用途を離れやきものの美を表現するテーマの一つになっています。
本展では、欧米各地域、オーストラリアや日本など、世界の陶芸家たちがうつわの中でドラマチックに繰り広げる、美の競演をご覧いただきます。
千家と樂家で今日まで続く「縁」は、千利休と樂家初代・長次郎との出会いから始まりました。また、その後の本阿弥光悦との出会いも、徳川将軍家や前田家などの有力大名と縁をつなげ、引き合わせるなど大きな意味を持ちました。本展では当代吉左衞門の友人・萩焼十五代坂倉新兵衛氏の作品を展示するなど、樂家とさまざまな「縁」のある作品を紹介します。
画家・絵本作家・装丁家・など多彩な続ける安野光雅。豊かな知識と卓越したセンスを持つ作品は、国境を越えて子どもから大人までを魅了し、国際アンデルセン賞をはじめとする数々の賞を受賞しています。本展では、デビュー作『ふしぎなえ』をはじめ、『野の花と小人たち』『旅の絵本』シリーズなど期作品から最新作を含む約90点を展覧。また「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」運行を記念して、車内に展示される安野氏が手がけた水彩画より2点を初公開します。安野光雅の緻密でユーモアに富んだ作品世界をお楽しみください。
流れるような曲線による構成を特徴とするアール・ヌーヴォー。本展では、1889年と1900年のパリ万国博覧会を軸に、釉下彩を伴ったセーヴルやロイヤル・コペンハーゲン、マイセンといったヨーロッパの名窯を中心に、上絵付や結晶釉などの加飾による作品をまじえ幅広く展示します。さらに、日本との結びつきを示す作品、および関連するリトグラフや素描、書籍を併せた約180件の展示で、多彩な様相を紹介していきます。
19世紀後半のイギリスで活躍し,現代絵本の基礎を築いた画家として知られるウォルター・クレイン。本展は、本の仕事を中心に、クレインの芸術を本格的に紹介する日本で初めての展覧会で、クレインのほぼすべての絵本と主要な挿絵本を網羅する約140点の作品を展観します。またクレインとともに絵本の黄金時代を築いた画家グリーナウェイとコールデコットの作品約40点もあわせて展示し、ヴィクトリア朝のイギリスで華麗な花を咲かせた挿絵本の世界をご堪能いただきます。