十八世紀の京では、多くの絵師が各々の画技をふるいました。なかでも、伊藤若冲と円山応挙は現在も愛好者の多い、人気の絵師です。本展覧会では、相国寺と伊藤若冲の関係を軸に、相国寺と相国寺塔頭所蔵の作品を公開いたします。
また、Ⅰ期は円山応挙の傑作、重要文化財《七難七福図巻》全三巻と画稿、下絵を、Ⅱ期は伊藤若冲の傑作、重要文化財の《鹿苑寺大書院障壁画》五十面を一挙公開いたします。
京都文化博物館フィルムシアターにて、若手映画監督の登竜門ともいえる「ぴあフィルムフェスティバル2023 in京都」を開催します。
ぴあフィルムフェスティバル(PFF)は、"映画の新しい才能の発見と育成"をテーマに、インディペンデント映画の面白さを広く伝えるため、1977年にスタートした映画祭です。コンペティション部門の「PFFアワード」と、国内外の多彩な作品を紹介する招待作品部門の2本柱でさまざまな作品を上映。「PFFアワード」は世界的にも珍しい自主映画のコンペティションです。
入選者の中からは、後にプロの映画監督として活躍する人たちが180名を越え、若く新しい才能が集う場所として、広く認知されています。京都会場ではコンペティション部門として「PFFアワード2023」入選22作品と、招待作品部門として「イカすぜ!70~80年代」特集を上映します。
大谷大学博物館にて、大谷大学博物館開館20周年記念 宗祖親鸞聖人誕生850年・立教開宗800年記念 「古典籍の魅力2023」が2023年11月28日(火)まで開催されています。
馬は古くから私たちの暮らしや社会に大きな影響を与えた動物です。
本展では馬が近江の地域社会や文化の形成に果たした役割について考古資料を中心に紹介します。
本展は、画家・現代美術家の井田幸昌にとって初となる国内美術館での個展です。一貫して「一期一会」を自身の創作テーマとし、二度と出会うことのない「今」を表現する井田の、過去最大規模の展覧会となります。故郷、鳥取県の米子市美術館からはじまり、画家を目指すきっかけを作った京都市京セラ美術館へと巡回します。
京都展ではジェローム・サンスをキュレーターに迎え、鳥取 (米子) 展とは構成や内容を一部変えて展示します。これまでの絵画作品、立体作品、絵日記のように日々を綴った “End of today”シリーズ、家族、友人、著名人をモチーフに描いた“Portrait”シリーズなどの代表作から最新の作品まで、約350点のラインナップで紹介します。
この時、この場所でしか出会えない井田の芸術世界をご堪能ください。
AMBIENT KYOTOは、昨年、第1回目として、アンビエントの創始者ブライアン・イーノの展覧会を開催しました。第2回目となる「AMBIENT KYOTO 2023」は、今年10月6日(金)より京都の複数の会場を舞台に、展覧会とライブ、そして朗読作品の公開が行われます。
茶碗は手にとり口をつけて抹茶を飲む器であるため、茶の湯の道具のなかでもことに親しみが深いものといえます。
表千家不審菴には、利休居士の求めた茶の湯の「こころ」と「かたち」を表した長次郎作の樂茶碗をはじめ、歴代家元ゆかりの茶碗、徳川将軍や紀州藩主から拝領した茶碗、樂家、永樂家とのつながりによって生まれた茶碗などが伝来し、銘や箱書には、それぞれの物語が秘められています。
一方服紗(ふくさ)は、主に茶器や茶杓を清める際に用いられますが、特別な一服である濃茶を差し上げる際には茶碗に「出し服紗」として添えます。茶入に仕服が添っているように、濃茶の茶碗に裂(きれ)を添えることで、一段重いものとして扱います。こうした「道具に添う裂」には、茶の湯によって洗練されてきた文様や意匠の美が凝縮されています。
この特別展では、家元に伝わる歴代ゆかりの茶碗と服紗に焦点をあて、その歴史と物語を訪ね、茶の湯文化における家元伝来道具の意義を明らかにします。
日本では近世、上方や江戸で造られた金色の端正な仏像が荘厳空間や教義の象徴として全国各地の寺々の本尊として祀られてきました。一方、北東北―みちのく―では、ごく狭い地域や家々でのささやかな礼拝のために、地元の工人や僧が刻んだ仏像や神像が祀られることがありました。その粗末な素材、稚拙にも感じられる素朴な造形は、なんとも飾り気のない豊かな表情と愛嬌に溢れています。しかしその背景には、災害や飢饉、貧窮といった死の恐れに向き合ってきたみちのくの人々の切なる願いが込められています。本展では、そうした「仏像」のイメージを変えるような、素朴でいとしい、みちのくの仏像たちの造形と、その信仰のあり方を紹介します。
MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 館長:熊倉功夫)は2023年(令和 5 年)9月16日(土)- 12月10日(日)までの期間、秋季特別展「金峯山の遺宝と神仏」を開催いたします。
竹内栖鳳は、近代京都の日本画界に最も大きな影響を与えた画家です。画壇革新を目指した明治期には、旧習を脱却した新たな日本画表現を模索し、西洋にも渡りました。技術が円熟に達した大正・昭和期には、画壇の重鎮として、第一線で活躍しながら多くの弟子を育成したことでも知られています。「写生」を重要視しながら、抜群の筆力で生き生きとした作品を生み出し、圧倒的な求心力で画壇をリードして、近代京都日本画の礎を作りました。現在では巨匠として多くに知られる存在ですが、そこへ至るためには、古い常識を破壊し、新たな地平を創生するエネルギーが不可欠だったのです。
本展では、京都市京セラ美術館所蔵の重要文化財《絵になる最初》をはじめ、若手時代から円熟期まで、栖鳳の代表作を集めて展示し、一堂にその画業を振り返ります。栖鳳の挑戦をより明らかにするため、本画に加え、制作にまつわる写生や下絵、古画の模写など、様々な資料もあわせてご覧いただきます。作品約130点で栖鳳の奮闘を余すところなく振り返る、大規模回顧展です。
大学入試を控える生徒・保護者の皆さんを対象とした「大学進学フェスタ in KYOTO 2023」を開催します。
地元京都のほか、関西、首都圏などから資料参加を含め69の大学が参加する進学相談会です。入試の特徴や学校生活について各大学担当者に直接質問できるほか、最新の入試動向などをテーマにした講演会、現役大学生・受験のプロスタッフへの相談も実施します。今回は、大学担当者による個別の講演コーナーも設けます。受験に関する疑問や不安を解消する場としていただけるよう、ぜひご参加ください!
樂家歴代の全貌を紹介する『定本 樂歴代』(樂美術館監修)が新しく改訂版となりました。解説も襲名にともない、樂篤人から16代吉左衞門、15代直入が担当します。改訂を記念した本展では、長次郎から16代吉左衞門まで、また樂家と外戚になる本阿弥光悦、玉水焼初代一元を加え、それぞれの代表作となる名品を展観し、樂焼の歴史、作風の特色とその変遷を探ります。
将来の生活を守るための資産形成が重要性を増す昨今、金融リテラシーを高めることが必要となっています。特別講演や協賛社セミナーを通じて、資産づくりに必要な幅広い情報をご提供します!【入場無料、セミナー要事前申込】
小・中学生の保護者を対象に、お子さまの成績アップや入試のために必要な「力」について、わかりやすく解説する教育セミナーを開催します。入試に役立つ新聞の読み方や、読解力・文章力向上の学習法もお伝えします。(参加無料、事前応募制)
2021年に開催された第1回から早や2年、泉屋博古館の新たな取り組みである「泉屋ビエンナーレ」は新たな鋳金作家をメンバーに加え、第2回を迎えることとなりました。約3000年前の中国古代青銅器からインスピレーションを受け、新進気鋭の鋳金作家10名が新作を制作、おなじ展示会場内に陳列することで、時空を超えた対話を体験いただける刺激的な空間を演出いたします。はるか古代から連綿とつづく鋳金の技術はどこからきて、そしてどこへと向かっていくのか。ひびきあう聲と聲のなかから生まれる、鋳金芸術の最先端をお見逃しなく。
月を愛でる習わし「中秋の名月」
京都東山の空に燦然と輝く名月のもと
世界に誇る日本のアーティストが織り成す
4日間だけの幻想的な「観月の宴」
芭蕉布の着物、帯地、裂地や資料など約70点にわたり展覧いたします。
原料の栽培から一貫する品質へのプライド。伝統を守り育てる一方で挑戦を怠らない姿勢。人間国宝の平良敏子が現代へとつないだ「喜如嘉の芭蕉布」には、我が国のものづくりが参考にすべき要素が多くあります。
また、無数のディテールを重ねて紡がれる窮極な手仕事の継続は、敏子自身が常々口にするように、家族や支え合う友部の存在なしに語ることができません。「喜如嘉の芭蕉布」は、自然や地域コミュニティーと共生する私たちの未来の象徴と捉えることもできるのではないでしょうか。
本展が「喜如嘉の芭蕉布」への関心と理解を深める機会となることを願います。
平成10(1998)年、京都・岡崎に開館した細見美術館。
開館25周年を記念し、コレクターが己の美意識を信じ、懸命に追い求めてきた多彩なコレクションを2展にわたってご紹介します。
第一弾「愛(いと)し、恋(こい)し、江戸絵画-若冲・北斎・江戸琳派-」では、二代古香庵 (細見 實、1922~2006 / 細見美術財団前理事長)と妻 有子(現理事長)が二人三脚で蒐集した江戸絵画を展観します。
先見の明をもって集めた、伊藤若冲のユニークな作品や葛飾北斎の肉筆美人画、さらには酒井抱一に始まる洗練された江戸琳派の作品群など、夫妻のお気に入りを紹介します。
夫妻は蒐集した美術品を自邸に飾って楽しみ、もてなしにも用いてきました。季節やテーマ、客人の好みなどをイメージしながら時代やジャンルを超えて取り合わされた美術品の数々は、呼応しあって空間を彩りました。展覧会では、細見家ならではの美の競演もお楽しみいただけます。
※会期中一部展示替え有り
動物、鳥、虫などの動く生きものをいかに表現するかは、多くの画家が取り組んできたテーマでした。堂本印象(1891-1975)も、京都画壇の伝統的な写生の技を引き継ぎながら、「花鳥画」「動物画」という枠だけではなく、《西遊記》の孫悟空、インドの伝統風習をロマンチックに描いた《乳の願い》の他、「風景画」「戦争画」、さらには工芸品の中にも、生きものたちを登場させています。
本展では、印象がどのように動物たちと向き合い、モチーフに取り入れて表現したのかを紹介します。リアルを追求した写実的な表現から、ユーモアあふれる動物、そして、かわいらしい猫まで、多彩な印象芸術をこの機会に心ゆくまでお楽しみください。
戦後日本の陶芸界において中心的な役割を果たした前衛陶芸家集団の走泥社に焦点を当て、同時代の状況の中でその活動を紹介します。
1948年に八木一夫、叶哲夫、山田光、松井美介、鈴木治の5人で結成された走泥社は、その後、会員の入れ替わりを経ながら50年間にわたり、日本の陶芸界を牽引してきました。走泥社の功績について簡潔に述べるとすれば、長年の活動を通じて、陶によるオブジェを世間に認知させたということ、そして陶芸固有の表現世界を切り開いたということになるのではないでしょうか。
本展は、走泥社結成25周年となる1973年までを主な対象としています。走泥社と同時期に前衛陶芸を牽引した四耕会など走泥社以外の団体や作家等も一部交えつつ、約180点の作品および関連資料を通じて、前衛陶芸が生まれた時代を振り返ります。
前半期の25年間に限るとはいえ、おそらく本展はこの時期の走泥社の活動全体を紹介する初めての試みです。