日本とフィンランドの外交関係樹立100周年を記念して、
テキスタイルデザイナー・陶芸家として活躍する石本藤雄の原点と、新たな作品を紹介する展示を開催します。
マリメッコデザイナー時代の作品のほか、近年手掛けた陶の作品も展示。
また、京都展では細見コレクションの主軸である「琳派」作品との競演も見どころです。
石本藤雄の作品を堪能できる、京都では初の展覧会。
石本作品と琳派作品の時空を超えた新たな出会いをお楽しみください。
泉屋博古館所蔵の住友コレクションの核を形成した15代当主・住友春翠(1864~1926)は、中国の文人趣味に憧れ、中国文房具を数多く収集しました。世の喧噪を煩い、自然の中で哲学や芸術について語らう生活を理想とする文人によって愛好されてきた文房具。彼らの書斎(文房)を清雅の境地へと昇華させた文房具は、現代の私たちが想像するいわゆる「ステーショナリー」の範疇を大きく超えるものでした。こうした中国の文人趣味は、江戸時代以降、煎茶の流行によって日本に広まります。文人趣味と結びついた煎茶の理念は「清風」と形容され、煎茶席は文房具で清らかに彩られました。
本展では春翠が楽しんだ近代の煎茶会のしつらえをイメージした展示によって、清風そよぐ文人の世界へみなさまをいざないます。