琳派は、江戸時代初期に京都の町衆から生まれたアートです。俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、神坂雪佳と、琳派にはおよそ100年ごとにその時代を代表する画家が現れ、それは400年以上に及ぶ日本初のアートムーブメントとして捉えることもできます。
その歴史の中では“風神雷神”をはじめ、俵屋宗達の「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」、尾形光琳の「燕子花図屏風」といった同じモチーフをリフレインする(繰り返す)という手法が受け継がれてきました。山本太郎はその手法を用い独自の世界を創造しています。
大皿、小皿、向付、蓋物、さまざまな器の数々。懐石料理に華を添える器は、茶の湯の趣向に合わせて、また季節感を演出するにも欠かせないものです。樂の器は黒樂、赤樂、白樂はじめ、緑釉、黄釉、飴釉など、色調も豊か、さまざまなデザインがあり、料理をひきたて楽しませてくれます。しかも手捏ねで一枚ずつ造る樂焼の器には、どこかプリミティブ(原始的)な味わいがあり、温かさがあります。
本展では、樂歴代の制作した向付、皿を中心に展示します。初代の長次郎には器の制作はありませんが、二代常慶から樂歴代オールキャスト、まさに百花繚乱・萬華乃彩、季節の華が咲き乱れます。
なお、第3展示室には「100年ごとに見る歴代の茶碗」を展示、また、第2展示室では「京料理 老舗之樂」と題し、京都の老舗料亭に協力を仰ぎ、料亭所蔵の樂の器の逸品を出品いただきます。
本展に関連し、料亭協力による特別イベントも開催いたします。展覧会と合わせて、ぜひご参加ください。
* ご出品料亭:菊乃井、京都吉兆、京大和、瓢亭、和久傳
(敬称略 五十音順)
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